「自社で資産を持つ必要がない」と回答した企業が約6割と最も多く、多くの国内ユーザー企業にとって、パブリック・クラウドの最大の魅力は、資産取得が不要であること、でした。多くの企業に取って、情報システムは多種多様な機器を大量に抱えることであり、コストは肥大し、その運用管理に多くの要員を掛けています。パブリック・クラウドにより、そのような状況から脱却できる可能性に期待しているのだと思われます。新聞を代表とする多くのメディアでは、パブリック・クラウドの長所はコスト削減、という論調が散見されるのですが、国内ユーザー企業の考え方はそれとは異なるようです。
次いで、「サービス開始までの時間が短い」との回答であり、約半数を占めた。オンプレミス型(自己所有型)システムでは、サーバーなどのハードウェアを自社調達しセットアップを完了するまでに2ヵ月程度かかることが一般的ですが、パブリック・クラウドではそのような調達・セットアップが不要であることに魅力を感じている企業が多いようです。
3番目に多い回答は「初期コストが低い」であり、約4割の人が選択しています。他のコスト関係の選択肢の回答率は、「トータルコストが低い」が28.9%、「運用コストが低い」27.2%であり、「初期コストが低い」よりも選択した企業はかなり低いことがわかりました。コストに関しては、トータルコストや運用コストよりも、初期コストがオンプレミス型のシステムよりも低いことを魅力に感じている企業が多いことがわかりました。
その他に、パブリック・クラウドの特長として、社内外のどこにいても同じサービスが利用できること、自社でバージョンアップを行わなくても常に最新機能が利用できること、も挙げられるのですが、そのような点に魅力を感じている国内ユーザー企業は少ないようです。
<図1 クラウド・コンピューティングの利点(有効回答数:419件)>

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出典:ITmediaリサーチインタラクティブ/アイ・ティ・アール