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ニューインデックス株式会社 津田武 2010年05月19日 11時47分 更新


[VMware]クラウドコンピューティングを支えるテクノロジー(2/5)

「クラウド・コンピューティングとは何なのか?」というシンプルな問いに対する回答と、企業の経営者やリーダーが抑えておくべき点をシリーズに分けて連載する。

第2回は、クラウドコンピューティングを支えるテクノロジーを考えてみたいと思います。
様々なビジネスのニーズに応えることができるクラウドコンピューティングを実現するためには、コストパフォーマンスが良く、安全でなければならないという総論を多くの方はイメージされていると思います。
 今回は、1つの切り口として前回提示したNISTと総務省が提示しているクラウドコンピューティングの定義を分解して、それらをどのような技術が支えていくのかを、考えてみたいと思います。
 クラウドコンピューティングがコンピュータの汎用化と位置づけると、汎用化された製品の市場の成功要因の1つである、QCD(Quick, Cost, Deliver)、日本語でいうとはやい、うまい、やすい の3つの視点で考えるのが最適と定義し、話を進めていきたいと思います。

クラウドコンピューティングに必要とされている要件とは


【NISTの情報を基にクラウドの特性を分類】

 On-demand self-service:ユーザが好きなときにオンデマンドで使える(Delivery, Cost)
 Broad network access:いつでもどこでも広帯域のネットワークでアクセスできる(Delivery)
 Resource pooling:コンピュータリソースは抽象化されている(Quality)
 Rapid elasticity:拡張性がある(Quality)
 Measured Service:従量課金である(Cost)

 NISTの視点ではQuality:2、Cost:2、Delivery:2 とバランスが取れています。

【総務省の情報を基にクラウドの特性を分類】

 NISTのどの項目にあてはまるか確認してみます。

 拡張性:NISTのElasticity(うまい)
 可用性:日本らしく、表に出ています。(うまい)
 俊敏性:NISTのOn Demand(はやい)
 可視性:日本らしく、表に出ています。(うまい)
 経済性:NISTのMeasured Service, On Demand, Resource Pooling(やすい)

 総務省の視点では、うまい:3、はやい:1、やすい:1となっており、日本のクラウドの定義は「高品質」にこだわりがあるのかもしれません。
また、日本のネットワーク環境は米国に比べると品質の良い回線が整っていると言われているため、そこについて触れられていないのかもしれません。

今回は米国流にQCDの切り口を2個ずつにして、さらに日本らしい可用性や可視性を入れて、必要な技術をまとめてみます。

クラウドコンピューティングに必要とされている技術とは


【安いのに早い・速い(Quality、Cost、Delivery)】

 所有コストと、運用コストを最適化しながら、最高の処理をできるITを使えるようになっていること。
・コンピュータリソースを抽象化し、オンデマンドで使える仕組み
  仮想化(CPU、メモリ、ネットワーク、ストレージ)の仮想化、課金の仕組の提供
・コストを抑えるために、運用管理を自動化する仕組み
  自動プロビジョニング、リソースプランニング、自己修復のできるインフラ
・ユーザがセルフサービスで申し込める仕組み
  使いやすいユーザポータル

以下の図は、VMwareが上記のニーズを満たす為に提供している機能の例です。

<透過的ページシェアリング:共有できるメモリを共有>
透過的ページシェアリング:共有できるメモリを共有
<バルーンドライバ:余ったメモリを有効活用>
バルーンドライバ:余ったメモリを有効活用
<分散仮想スイッチ:ホストをまたがる仮想スイッチ>
分散仮想スイッチ:ホストをまたがる仮想スイッチ
<Storage VMotion:ストレージの仮想化によるリソースを有効活用>
Storage VMotion:ストレージの仮想化によるリソースを有効活用
<DRS:ホストをCPUとメモリの集合体として、リソースを自動スケジューリング>
DRS:ホストをCPUとメモリの集合体として、リソースを自動スケジューリング


【信頼性が高い(Quality, Delivery)】

 安心して使いたいときに必ず使えるITインフラになっていること。
・インフラの信頼性を高める仕組み
  クラスタ技術、オペレーションの安定化、安定したネットワーク
・セキュリティコンプライアンスを保証する仕組み
  セキュリティ(物理的、論理的)、バックアップ、災害対策

以下の図は、VMwareが信頼性を高めるために提供している機能の例です。

<VMware HA:どのようなシステムでも容易に高可用性システム化>
VMware HA:どのようなシステムでも容易に高可用性システム化


<Site Recovery Manager:データセンターの災害対策>
Site Recovery Manger:データセンターの災害対策
※クリックして拡大


VMsafe API対応製品による、各種セキュリティ対策製品のリリースや、セキュアな仮想インフラを構築する方法http://communities.vmware.com/docs/DOC-12306(英語)
も公開し、仮想環境でのセキュリティについてのセミナーを随時実施しています。

【流動性リスクを下げコストをコントロール(Cost)】

 既存の人、ノウハウを活用しながら、人や組織、システムを徐々にクラウド対応にしていくこと。
・既存のノウハウを生かす仕組み
  既存の資産(人・物・ノウハウ)を最大限に活用し、次の時代へシフトしていく
・ロックインを減らす仕組み
  自社に合った選択肢のあるプラットフォームやアプリケーション
  投資回収のライフサイクルを自分で決めることができるアーキテクチャ

サーバの仮想化技術を活用することで、ハードウェアとソフトウェアのライフサイクルが切り離され、既存のアプリケーションを継続して使う事ができるため、過去、現在~将来の投資を保護できるようになります。
 さらに、x86サーバ上で動作するアプリケーションはほぼ100%仮想化することができますが、VMwareに積極的に対応するアプリケーションのリストを各ソフトウェアベンダ企業と共同で公開しています。

<VMware 対応アプリケーション一覧> http://www.vm-titles.jp/
VMware 対応アプリケーション一覧
※クリックして拡大


VMware は、上記を満たすインフラを実現するためのテクノロジーを既に提供しています。 IT部門やクラウドプロバイダーはコストとサービスレベルに応じたクラウドコンピューティングをエンドユーザに提供することができるようになります。今後は、さらにそれらが1つのクラウドインスタンスとして使えるようになり、日本でも「コスト」「パフォーマンス」が良いハイブリッドクラウドが広まっていくでしょう。

<VMwareが数年目指してきたクラウドの形>
VMwareが数年目指してきたクラウドの形
※クリックして拡大

【インフラのクラウドから、人のクラウドへ】

今後はクラウド化されたシステムを、自分自身にとって快適で、便利なセキュリティの境界線で多くの人が選択していくと考えられます。
 会社全体 > 事業部 > 部門 > 仲間 > 個人 という会社視点
 不特定多数 > コミュニティ > フォロワー > 仲間 > 個人 という市場視点
という2つの境界線でクラウド化されたインフラで、クラウド的にコラボレーションをしていくことになると仮説を立てると、クラウド的共同作業ができるアプリケーションやミドルウェアがとても大切になっていくと考えることができそうです。
例えば、メッセージング&コラボレーションをするソフトウェアなどが代表的なアプリケーションです。
今後も、私たちVMwareは、多くの人がコンピュータをより容易に使える仕組みを提供し続けていきます。

<パートナーとアプリケーションまで提供するビジネスモデル:VMwareの目指すクラウドコンピューティングのモデル>
パートナーとアプリケーションまで提供するビジネスモデル:VMwareの目指すクラウドコンピューティングのモデル
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VMwareで構築された大規模~中小規模のクラウド上で、「日本らしい」クラウド的コラボレーションが始まることを期待しています。
次回は、ITを使うユーザの変化と、ITを提供するIT部門やサービスプロバイダのあり方と、そこで働く人の変化を、テーマにしていきます。

(ヴイエムウェア株式会社)

[VMware]身近なクラウド・コンピューティング(1/5)