CZ会員メンバー登録

CZメンバーに会員登録いただくと、クラウド・コンピューティングに関する最新情報の入手や、会員限定記事を閲覧頂けます。

会員登録
ログイン

クラウド時代のセキュリティ対策とは

パブリック・クラウド最新動向とエンタープライズ・クラウドの重要性

クラウド時代に生き残るには - 第五回 クラウド時代を迎えて -

クラウドがもたらしたもの

パブリック・クラウドの最新動向と活用ヒント

クラウドでビジネスの成果をあげるためには

クラウド導入アプローチ:スモールスタートではなくワイドスタートを

クラウドの利用に適したケース

Follow me on Twitter!

CloudNews

COMPUTERWORLD

ASP・SaaSナビ

事例バンク

EMC

ソリューション

ニューインデックス株式会社 津田武 2010年08月02日 13時48分 更新


[シトリックス]クラウド環境の仮想プラットフォームとして採用されるXenServer (1/2)

今、クラウドサービスプロバイダで最も採用される仮想プラットフォーム、「Citrix XenServer」を紹介します。前半では概要と、管理機能、ネットワークストレージについて説明します。

今回は、クラウド環境で多くの企業に採用されている仮想プラットフォーム「Citrix XenServer」(以降XenServer)について紹介します。XenServerの最大の特徴は、低コストでエンタープライズクラスの機能を提供可能であるというところです。XenServerでは仮想化によるオーバーヘッドを低減するために「準仮想化」という技術を採用していますが、その管理用の管理マシン(Dom0)にCent OSを使用しています。クラウドサービスプロバイダがホスティングするサーバーとして最も多いのがLinuxベースのWebサーバーであり、Linuxのディストリビューションの中でもCent OSが多く使用されている状況において、XenServerは、相性(パフォーマンス)、簡単にプロビジョニングが可能であるという点が、非常に評価されています。さらに、2010年6月にリリースされたXenServer 5.6より、「Advanced Edition」をラインナップに加え、低価格で高可用性を実現することが可能です。これにより、多くのサーバーを抱えるクラウドサービスプロバイダにとって、最も採用しやすい仮想プラットフォームと言われ、例えば、下記のようなクラウドサービスプロバイダによって、XenServerが採用されています。

 Rackspace社(米国 最大手のクラウドサービスプロバイダ)
 SoftLayer社(米国 スタートアップ企業に最も人気があるホスティングサービス)
 ソフトバンクテレコム株式会社
 株式会社フーズネクスト
 NTTコムウェア

日本国内での事例はこちらから参照可能です。

Citrix XenServerの概要
XenServerは、仮想化によるオーバーヘッドを軽減するために、準仮想化とよばれるアーキテクチャ(パラバーチャリゼーション)を採用しています。XenServerでは起動時に管理用の仮想マシンが必ず起動され、この管理用の仮想マシンが、物理デバイスへのI/Oを制御行います。XenServerでは仮想マシンのことをDomain(ドメイン)とよびます。管理用の仮想マシンの事を、Domain 0(ホストOSともよばれます)とよびます。またこのホストOSは、Linux (Cent OS)ベースで構成されています。通常のユーザーが作成する仮想マシンのことをDomain Uとよびます(ゲストOSともよばれます)。図1のように、準仮想化ではゲストからのネットワークI/O、ファイルI/Oに関しては、ホストOS経由で実際の物理デバイスにアクセスします。また、CPUやメモリへのアクセスはゲストOSから仮想レイヤ経由でアクセスします。そのため、XenServerはインストールするためのハードウェア制限はあまりありません。ホストOSが対応している物理デバイスであれば、XenServerをインストールできます。
ゲストOSがWindows OSの場合、Intel-VTやAMD-VというCPUの仮想化支援機能を使用することで、なるべく仮想化によるオーバーヘッドを小さくするように工夫をしています。Windows OSを起動する場合は、Intel-VTやAMD-Vに対応したハードウェアである必要がありますが、最近リリースしている製品はほとんど仮想化支援機能に対応しているので、あまり心配する必要はありません。
Linux OSの場合、一般的に準仮想化対応は各ディストリビューションですでに済まされています。

<図1 アーキテクチャ>
アーキテクチャ

XenServerのエディションとライセンス

シトリックスでは2009年4月より、XenServer無償化し、基本的な機能を無償で提供してきました。また、「Citrix Essentials for XenServer」というブランド名で、「Enterprise Edition」と「Platinum Edition」という2つのエディションにより、高度な管理機能や自動化機能を提供してきました。2010年6月15日より、これらを統合しかつ、新たに「Advanced Edition」を追加することで、無償版を運用している企業やクラウドサービスプロバイダが、より先進的な高可用性や管理機能を簡単に低コストで追加できるようにしました。XenServerの新たなエディション構成は図2のようになります。
XenServerのライセンスは、サーバー単位で購入する必要があります。これは、他社に多く見られるソケット(CPU)単位のライセンス体系とは異なる大きなポイントになっています。また、XenServerでは、管理サーバーが必要でないため、管理サーバー用のライセンスや、ハードウェア、データベース等を考慮する必要性がありません。この2つの特徴により、低コストで大規模仮想プラットフォームを構築することが可能です。

<図2 エディション構成>
エディション構成
管理機能
XenCenter
一般的にXenServerの管理はGUIベースの管理ツールXenCenterと呼ばれるWindowsソフトウェアをから行います。非常に直感的で分かりやすいユーザーインターフェイスになっていますので、初めての方も簡単に操作が可能です。(図3)仮想マシンの管理や、ユーザーのロールの割り当て、リソースの管理、メモリオーバーコミットなどの設定、をこのXenCenterから行います。XenCenterはホストOS上のXenAPI経由でXenServerとのコミュニケーションをとります。XenAPIとのコミュニケーションには、XML-RPCを採用していますので、どういった言語からも、簡単にXenAPI使用してXenServerとコミュニケーションをとることも可能です。また、XenCenter以外に別途管理サーバーやデータベースサーバーを立てる必要はないというのも特徴的です。複雑な管理を行う場合は、xeコマンドでコンソールより行います。XenCenterより、ホストOSのコンソールにも接続できます。
※2010年7月現在、XenCenter 5.6日本語版はまだリリースされていません。準備ができ次第リリースする予定になっています。但し、XenCenter 5.6英語版は日本語OS環境で十分にテストされており、サポートされておりますのでこちらを使用いただければと思います。

<図3 XenCenter>
XenCenter

ユーザーのロールベース管理と操作履歴管理 (RBAC)
様々なアクセス権を持つユーザーロールを提供し、セキュリティを高めます。それらのロールを図4の様にアクティブディレクトリのユーザーやグループに割り当てることが可能です。また、操作ログを取得することも可能です。例えば、下記のようなユーザーロールを割り当てる事ができます。

Pool Admin: 管理者
Pool Operator: リソースプールの管理
VM Power Admin: 仮想マシンの管理
VM Admin: 仮想マシンの管理(メモリオーバーコミット、スナップショット等以外)
VM Operator: 仮想マシンの日常的な管理(インストール、ディスクやネットワーク等のリソースの追加以外)
Read-only: リードオンリー
<図4 ユーザーのロールベース管理と操作履歴管理>
ユーザーのロールベース管理と操作履歴管理

P2V / V2Vディスク変換 (XenConvert)
様々なディスク形式(物理ディスク、仮想ディスク)からXenServerのディスク形式、OVF形式やProvisioning ServicesのvDiskに変換することができます。サポートしているディスク形式は表2の通りです。例えば、VMware ESXの仮想ディスク形式(VMDK)から、XenServerのディスク形式に変更することができます。

ネットワークとストレージ
ネットワーク
XenServerでは16枚までの物理ネットワークカードをサポートしていて、ゲストOSでは最大7枚までの仮想ネットワークカードをサポートしています。ゲストOSからのネットワークパケットは、準仮想化ドライバからXen Hypervisorを経由し、ホストOSのLinuxのドライバを使用して送信されます。また、複数のNICを搭載させている場合、それらのNICを1つの仮想的なNICとして扱うことが可能です。これによりネットワークの負荷を分散させたり、スループットや信頼性を向上することができます

分散仮想スイッチ
プライベートベータ版がリリースされる予定です。これにより、RSPANやNetFlowなどの標準ツールとプロセスにより、XenServer仮想化プラットフォームのネットワーキングレイヤの可視性が高まります。ACLやQoSなど、VMの移行全体に適用される分散されたきめ細かいネットワーキングコンフィギュレーションが可能になります。
http://www.citrix.com/lang/English/lp/lp_1340047.asp

仮想アプライアンス
NetScaler VPX
Webサーバーの前面に配置され、負荷分散機能、コンテンツスイッチ、圧縮、キャッシュ、SSL暗号化等の機能を提供する仮想アプライアンスです。前述のSoftLayer社など、クラウドサービスプロバイダでの採用が進んでいます。
http://www.citrix.com/tv/s/tv/players/ctv_viral_1_0.swf?ctv=1433&autoStart=false&height=412&width=486&hd=false'%20name='movie'

Vyatta(サードパーティ製)
ルータの機能に、VPN、ファイアウォールなどの機能を追加したオープンソースのソフトフェアルーターです。XenServer用に仮想アプライアンスも提供しています。
http://www.vyatta.org/downloads

OpenVswitch(サードパーティ製)
レイヤー3のスイッチ機能を提供するオープンソースのソフトウェアスイッチです。Version 1.0より、XenServer 5.5と5.6に対応しています。2010年6月14日の時点での最新版はVersion 1.0.1です。
http://openvswitch.org/

Access Gateway(SSL-VPN)、Brach Repeater(WAN高速化)といったシトリックス社がリリースしているネットワーク製品に関しても、それぞれXenServer用に仮想アプライアンスを提供しています。

ストレージ
XenServerのディスクI/Oに関してもネットワークI/Oと同様に、準仮想化ドライバからハイパーバイザーを経由し、ホストOSのLinuxのドライバを使用してディスクにI/Oを行います。ストレージの種類としては、ローカルストレージ、NFS、iSCSI SAN、FC SANなど4種類を使用することができます。
図5にストレージのそれぞれのタイプの特徴を示します。

<図5 ストレージのタイプ>
ストレージのタイプ

[シトリックス]クラウド環境の仮想プラットフォームとして採用されるXenServer (2/2) へ続く

関連キーワード: Citrix , 【ソリューション】Citrix